日本銀行の幹部は、ブロックチェーン技術に恋をしているという。Nikkei Asian Reviewが21日に掲載した記事の中で、日銀幹部の声を伝えている。
中国は本土からの資本流出を懸念し、仮想通貨取引を禁止している状況だ。
記事は中国政府の厳格な仮想通貨規制とデジタル通貨推進の逆説的な状況を紹介しつつ、中国と日本の仮想通貨のスタンスへの違いに触れている。
「資本流出を恐れているため、中国はすべての金融資産を敵とみなしている。しかし、私たちは資本流出を心配していない。私たちはそれ(仮想通貨)の背後にある技術に恋をしており、技術コミュニティと交流している」
実際、日本の仮想通貨・ブロックチェーンに対する姿勢は、海外からも評価されている。
経済誌フォーブスは、「ビットコインの命運を握っているのは、トランプ大統領ではなく日本だ」とのタイトルの記事を掲載。G7のほとんどの国が仮想通貨の分野で「ブレーキを踏む」一方で、日本だけが「市場を走らせ続けている」と分析した。
また日銀は「プロジェクト ステラ」をはじめ、ブロックチェーン技術の活用に向けた調査・研究を進めている。ただ中国が準備しているような中央銀行デジタル通貨(CBDC)について、日銀の雨宮副総裁は研究はするが「発行する計画はない」としている。
中国の仮想通貨需要は「50%増」
また今回の記事では、中国での仮想通貨需要の急増についても触れている。
現地の専門家によれば、中国では「過去数か月でビットコインやアルトコインの購入量が50%増加した」という。
また記事では、東京にいる中国人のヘッジファンドのマネージャーが、中国本土の投資家と連絡を取り、ビットコインを日本円に交換する描写も描かれている。
こういった需要増加が、中国の中央銀行によるデジタル通貨導入を早めた可能性があると、記事では指摘している。
COINTELEGRAPHより転用