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仮想通貨と聞いて思い浮かぶ物と言えば『ビットコイン』ではないでしょうか?現在は1ビットコインが105万円という価値にまで高騰し(2020年2月25日時点)、価値が低かった初期に購入した人は「億り人」と呼ばれ、新しい呼称が誕生しました。同時に、「仮想通貨って怪しい」、そう思っている人も一定数いらっしゃると思います。
本記事では、そんな方向けに「通貨(お金)ってそもそも何なのか」から「仮想通貨が解決する社会問題」などに触れ、仮想通貨について正しい知識をご紹介できればと考えております。
通貨(お金)ってそもそも何なのか

今現在日常的に利用している通貨ですが、当たり前過ぎてそれについて深く考えたり調べる機会はあまりないと思います。通貨の成り立ちから整理していくと、「通貨とは何か」の理解が深まると思うため、まずは整理いたします。
「買い物」「購入」「資金」「財布」など、お金に関する漢字には「貝」という文字がついています。これがお金の成り立ちを辿るひとつのキーワードとなります。起源は明確ではありませんが、昔の人々は自分がほしいものを手に入れるために、自分の物と相手の物を交換するという「物々交換」から始まったと言われています。そして、その1つの代表的なものとして「貝」が使われていたとされています。
- 【貝】と【物】の交換
- 【金銀】と【物】の交換
- 【硬貨】と【物】の交換
- 【紙幣】と【物】の交換
詳しくは貨幣史と呼ばれる専門学術分野となり諸説ありますが、通説としてはこのような歴史を辿っています。
このうち、現代は硬貨や貨幣が取引の主流となっていますが、そもそもこういった通貨自体の役割とは以下3つに分類されます。
1.価値の尺度=商品やサービスの価値を1つの物差しとして測定できるか
2.価値の保蔵手段=その価値を貯めることができ、保存することができるか
3.価値の交換=商品やサービスの購入支払いにあて、交換できるか
この3つの機能を有し、それらが大きく変わらないものとして「信用」されることで通貨として普及しているのです。日本で言えば、硬貨は日本政府により発行され、紙幣は日本銀行から発行されています。つまり、「政府と中央銀行から発行されているものだから大丈夫」という「信用」によって成り立っているのです。
このように現代の主流通貨は、どこか管理主体がおり、その発行量や金利を調整することで、お金の価値を安定化させています。
仮想通貨誕生の歴史

仮想通貨とは、『デジタル化されたお金』のことを指します。
仮想通貨が誕生した背景は、従来のお金や金融の仕組みが抱える諸問題を、お金をデジタル化した【仮想通貨】を使うことにより解決しようという考えにより生まれました。
その誕生は2008年、ネット上にある天才が現れます。その人物の名前はサトシ・ナカモト。
サトシ・ナカモトはブロックチェーンと言う技術を使えば新しい通貨が出来るという論文をネットに発表しました。
(ブロックチェーンについては別記事で説明いたします)
その前年である2007年に起きた従来型の金融システムの破綻を覚えていらっしゃいますでしょうか?サブプライムローン問題です。
これは低所得者でも住宅を購入できるようにしたローンで、常識的に考えればハイリスクなのですが、金利を高めに設定し、さらに借りたお金で買った住宅を担保とすることで貸し倒れリスクを予防していました。詳細はサブプライムローン問題で調べて頂きたいのですが、この仕組みが住宅バブルの崩壊や金利の上昇によって、支払いができない人が増加し、その証券を保有していた企業は当然ながら資金回収ができないため、続々と2008年になり倒産していきました(これがリーマン・ショックです)。このアメリカ経済の破綻が世界大恐慌と呼ばれる現象を招き、現代金融システムが抱える社会問題が顕在化したのです。
このように仮想通貨誕生の背景には、国ごとの政府や中央銀行が管理する現金融システムの課題があったのです。
そんな中、サトシ・ナカモトは『政府や中央銀行が支配している金融が全てではない』という理念のもと、現在のお金の価値を国や中央銀行が保証するのではなく、みんなでチェックし合えるシステムを考案し、それが仮想通貨として誕生しました。中央集権型ではなくて分散型平等体制に「 テクノロジーの力 」を使ってできるはずだ、と考えたのです。
仮想通貨が解決する社会問題
その理念をもとに、今では全世界に数百万種類の仮想通貨が存在していると言われています。従来の金融システムでは高価で着金まで時間を要した国際送金を安価に速く実現できる専用通貨や、良し悪しの差が大きい動画や画像配信プラットフォームにおけるクリエイター向けにそのコンテンツが良質であることを証明するための専用通貨など、現社会問題を解決する1つの専用通貨として日々様々な仮想通貨が誕生しているのです。
引き続き、ABCD WORLD.netでは、ブロックチェーンや仮想通貨などの最新情報を取り上げていきます。